先日の投稿では、プレッシャーアドバンスについて解説~設定方法までご紹介しました。
今回は実際に造形し、どのように調整するのか、その方法についてご説明します。
造形開始
まずは、前回作成したモデルをプリンタにアップロードします。
今回はPLAフィラメントを使用します。
下記が前回設定したプレッシャーアドバンスの設定です。
25層ごとにプレッシャーアドバンスを0.05ずつ増加させる
{if layer_num== 1}M572 D0 S0.0
{elsif layer_num== 25}M572 D0 S0.05
{elsif layer_num== 50}M572 D0 S0.10
{elsif layer_num== 75}M572 D0 S0.15
{elsif layer_num== 100}M572 D0 S0.20
{elsif layer_num== 125}M572 D0 S0.25
{elsif layer_num== 150}M572 D0 S0.30
{elsif layer_num== 175}M572 D0 S0.35
結果を分析する
完成したモデルは下記の通りです。
造形した結果はマシンの機種や材料、設定などによって異なります。
どんな結果でも確認する場所は、シームラインとモデルの角の部分です。
シームラインが最も均一かつ、モデルの角に不自然な膨らみがない場所を探してください。
シームや角に隙間がある場合、プレッシャーアドバンスの値が高すぎるということです。
今回の場合、プレッシャーアドバンスの値が大きくなるとシームラインが崩れてしまっている箇所ができました。そのため下半分くらいのプレッシャーアドバンスの値が良いということがわかります。
次に、モデルの角の積層を分析します。赤い線はプレッシャーアドバンスの値が変わる場所です。
今回は積層ピッチ0.2のため5mm間隔でプレッシャーアドバンスの値が変更されています。
今回の場合、S0.00からS0.15がおおよそシームラインと角がしっかりと造形できています。
次のテスト
次はS0.00~S0.15の範囲内でより細かく分割して検証します。
変更方法は前回の投稿を参考にしてください!
{if layer_num== 1}M572 D0 S0.0
{elsif layer_num== 25}M572 D0 S0.015
{elsif layer_num== 50}M572 D0 S0.03
{elsif layer_num== 75}M572 D0 S0.045
{elsif layer_num== 100}M572 D0 S0.06
{elsif layer_num== 125}M572 D0 S0.08
{elsif layer_num== 150}M572 D0 S0.1
{elsif layer_num== 175}M572 D0 S0.125
{elsif layer_num== 190}M572 D0 S0.15
設定後、再び造形します。
造形終了後、作成したモデルを分析します。
その結果、S0.06の設定値が、もっとも満足のいく設定だったため、こちらを適用します。
カスタムGコードからGコードの最初に今回検証した設定を追加します。
→ M572 D0 S0.06
これで設定が完了です。次回以降の造形ではこの設定が自動で適用されるようになります。
今回ご紹介したプレッシャーアドバンスの設定をマスターすれば、より高品質な造形を行うことができるようになります。
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