皆さんは、3Dプリンタで造形したモデルの底面が広がってしまい、モデルの見栄えが悪くなるといった経験をしたことはありませんか?
これらのことを3Dプリンタ用語ではエレファントフット(像の足)などとも呼ばれています。
今回は、そんなエレファントフットを解消する方法についてご紹介します。
エレファントフットを補正するためには
最初の層の広がり補正は、3Dプリントでよく見られる問題の一つです。
プリントの最初の層がわずかに広がり、モデルの端が外側に押し出される現象です。
Prusaスライサでは、この現象を修正する機能として「最初の層の広がり補正」があります。
この問題は、見た目の品質を低下させるだけでなく、部品の精度にも影響を与えるため、
組み立て部品を作成する際には特に注意が必要です。
最初の層の広がり補正が発生する主な原因
- ノズルとビルドプレートの隙間が狭すぎる
- ビルドプレートの温度が高すぎる
- 材料の過剰押し出し(オーバーエクストルージョン)
最初の層の広がり補正を防ぐ方法
今回はPrusaSlicerを使用した設定についてご紹介します。
1. 「最初の層の広がり補正」機能を使用する
PrusaSlicerには、最初の層の幅を補正機能が用意されています。
- 推奨値:0.1~0.2mmから設定し、プリント結果を確認しながら調整しましょう。
「プリント設定」→「モード||アドバンスド」の項目に入力してください。
設定の項目は0mmです
設定の項目は0.15mmです
事前に小さくしておくことで、エレファントフットを補正することができます。
この方法以外にもエレファントフットの解消に効果的な方法をご紹介します。
ノズルとビルドプレートの隙間を調整する
ノズルとテーブルの高さが適切でなく、近すぎる場合、エレファントフットの原因となります。
そのため、ノズルの高さ(Zオフセット)を適切に調整することで、
フィラメントの圧力を軽減し、改善できる場合があります。
ビルドプレートの温度を下げる
高温のビルドプレートは吐出されたフィラメントの硬化を遅らせ、
エレファントフットの原因になります。
そこで普段の設定より5~10℃低い温度に設定することで、硬化が早まり、
エレファントフットが発生しづらくなる場合があります。
フィラメントの押し出し量を最適化する
フィラメントの過剰な押し出しは層の膨張につながります。
そのため、「フロー率」または「押し出し倍率」を調整してください。
まとめ
最初の層の広がり補正機能の活用、ノズル高さの適切な設定、ビルドプレート温度の最適化が、この現象を防ぐ鍵です。
最初の層を綺麗に仕上げることで、全体のプリント品質が向上します!
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