前回のブログでは、PrusaSlicerで選べる冷却ファンの2種類の設定について
詳しく解説させていただきました。
そこで、今回は実際にその機能を使って作成したモデルと、ファンをOFFにしたモデルを比較し、どれくらいクオリティに変化があるのか、実際に造形して検証したいと思います。
ファンの違いでモデルの品質は変わるのか?
共通の造形条件
ノズル径 : 0.4mm
積層ピッチ : 0.15mm
ノズル温度 : 210℃
テーブル温度 : 45℃
造形スピード : 45mm/s
ファンをOFFにして造形したモデル

上記のようにすべての形状がファン0で造形されます。
完成したモデルが下記です。

このように、冷却がされないため、まだ硬化していない上から造形が始まってしまうため、形状がうまく積みあがっていません。
また、塔の先端も常にノズルの熱が加わっているため、柔らかい上から造形されてしまうため、こちらもかなり傾いたり、まがったりと形状がキレイに造形されていないことがわかります。

ファンONの場合

ファンは動的に制御されるため、造形場所に応じて自動でファンの出力が調整されています。
そのため、造形に時間がかかる土台部分は弱めのファンで、1レイヤー当たりの造形時間が少ない塔部分はファン100%で動きます。
さっそく造形してみた結果、、、

ファン無しのモデルに比べて全体的な形状がしっかりと再現されていることがわかります。

若干の糸引きは見られるものの、塔の真ん中部分の複雑な形状もしっかりと再現されています。
しかし、塔の先端に関してもファン無しのモデルに比べてまっすぐに造形されていますが、
やはり、まだ、粗さが目立ちますね。

このような細い部分を持つモデルを造形する際には、
もうすこし細かい設定が必要になりそうですね。
まとめ
造形中のファンはモデルの材質や形状によっては必要不可欠な機能です。
次回のブログでは、ファンを常に100%で造形したモデルと、自動で出力が調整されたモデルの違いを比べてみたいと思います。
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