今回は、PrusaSlicerのアップデート(Ver.2.9.0以降)後に追加された
便利な機能についてご紹介したいと思います。

複数の造形を一度でスライスできる

3Dプリンタを使ってたくさんのパーツを作成する際に1つのテーブルに乗せることができない場合、
新しいファイルを作成して行う必要がありました。

プリント設定などが全く同じでいい場合でも、新しく作成する必要がありました。
プロファイルとして登録すれば設定を1から作成する必要はありませんが、
造形エリアに収まるようにデータを自分で分ける必要があるなど、手間がかかります。

PrusaSlicerではこのような場合に便利な新機能「複数のベッド」が追加されました。

これにより、1つのファイルの中ですべてのパーツのスライスが完結できるようになりました。

ここからは詳しいやり方を説明します。

設定方法

設定は非常に簡単です。
まずは、造形したいデータをすべて読み込みます。
この際、テーブルに収まるかどうか気にする必要はありません。

このようにファイルが読み込めたら、画面上にある整列をクリックします。

これをクリックすることで、新しいテーブルが自動で作成され、プリントエリア内に収まるように配置されます。

設定が完了したら後は、スライスを実行を押します。

すると上記のような画面になります。
画面右上にはテーブルごとのスライスデータが保存されています。
これを選ぶことでそれぞれのデータを確認できます。

また、すべてスライスをクリックすると

それぞれの造形にかかる材料の量や予測時間などが表示されます。
また、すべての造形にかかるトータルの材料使用量や造形時間なども計算されます。

最後に、すべてのGコードをエクスポートを押すと、
選択したフォルダにテーブルごとにGコードがエクスポートされます。

別のパターン

先程ご説明した方法は、テーブルに収まりきらないモデルを一度に造形する方法でしたが、
複数のパーツを造形する際に、すべての造形を別々で行いたいということがあると思います。

一度で複数のモデルを造形すると、一つのモデルの造形が失敗した場合に他のモデルにも影響を与えてしまう恐れがあるためです。
そのような場合にもこの機能を活用することができます。

今回のような場合、3つのモデルは1つのテーブルに収まるため、

整列を使用しても、上記のようにモデルの配置が変更されるだけで、
テーブルを分けることができません。

このような場合は、モデルを選択してテーブルの外にドラッグし、
1秒以上その状態で待機することで新たなテーブルが作成されます。

そのほかの手順は、1回目のパターンと同じ手順です。

この方法は、複数台の同じ3Dプリンタで、造形する際にも便利だと思います。
テーブルは最大9個まで作成できるようです。

まとめ

今回はPrusaSlicerの新機能についてご紹介しました。
このような機能をうまく活用して効率的に3Dプリンタを活用してみてください!


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