以前のブログにて二つの材料を組み合わせた造形についてご紹介させていただきました。
この検証では、PLAとTPUの接着性が悪く、うまく2つのモデルを上手く接着することが出来ませんでした。
この検証の後も、私は新しい方法について考えていました。
そんな時に、PrusaSlicerの最新バージョンであるVer.2.9.1にて非常に興味深い機能が追加されました。
私は、その新機能が2つ材料のモデルの接着に非常に効果的だと思いましたので、
今回はその方法についてご紹介します。
新機能「インターロックビーム」について
PrusaSlicerの最新バージョンにて新たに追加された機能が「インターロックビーム」です。
名前だけどんなものなのかよくわからないと思いますが、
簡単に説明すると、2種類の材料が重なる場所に材料の接着力を増やすための形状が自動で造形される機能です。
インターロックビームを有効にした場合

この機能を有効にすると、2つのモデルの接着力を高めるために、
アンカーとなる形状が自動で作成されます。
これにより、2つの材料の接触面積が増え、しっかりと接着されるという仕組みです。
設定方法
インターロックビームの設定は「プリント設定」→「複数のエクストルーダ」の中にある「モード||アドバンスド」の中に追加されています。

こちらを有効にすることで、2つのモデルが噛み合うような形状が自動で生成されます。
また、詳細設定も用意されており、細かな調整も可能です。
注意点
この機能を使用する場合、データを読み込む方法に注意する必要があります。
接着させたいモデルをインポートする際、ファイルのインポートやドラッグ&ドロップで、
まとめてインポートすると、下記のようにインターロックビームが機能しません。

そのため、この機能を使用したい場合は、
追加するときに、どちらか一方のパーツを読み込んだあと、
パーツ追加からインポートする必要があります。
最初に読み込んだデータを右クリックすることでポップアップが表示されます。
パーツ追加はこの中に用意されています。


このように設定することでインターロックビームを有効にすることができます。
まとめ
今回は、PrusaSlicerに新たに追加された「インターロックビーム」機能についてご紹介しました。
また別のブログにて、この機能を使用することで2つのモデルは本当に強固に接着されるようになるのか、改めてPLAとTPUを使って造形し、確かめてみたいと思います。
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