3Dプリンタを使用している中で、積層痕が気になったことはありませんか?
特にFDM方式3Dプリンタ、その仕組み上積層が目立ちやすく、見栄えを気にするモデルを作成する場合には、気にされる方も多いと思います。
今回のブログでは、そんな積層痕を滑らかにする方法についてご紹介したいと思います。

積層痕が目立たないように造形する方法

その1 : 積層ピッチを細かく設定する

まず、多くの方が一番最初に思いつく方法がこちらだと思います。
積層ピッチを細かく設定すれば、その分積層は目立ちにくくなります。

しかし、この方法の場合、積層は目立ちにくくなりますが、
造形時間は大幅に伸びてしまいます。

積層ピッチ : 0.2mmの場合 3h21m
積層ピッチ : 0.4mmの場合1h18m

そのため、大型のモデルを造形する際には時間がかかりすぎるため、
他の方法を選択する方が良いと思います。

その2 可変レイヤー高さ機能を使用する

その1の方法の場合、モデルの全体が0.2mmの積層で作成されるため時間がかかります。
Prusaslicerに用意された可変レイヤー高さ機能を使用することで、
傾斜具合を自動で判断して、最適なピッチを割り当ててくれます。
これにより、造形時間をあまり増やすことなく積層が目立たないモデルが作成できます。

この機能を使用する場合は、モデルを選択した状態で画面上のバーから可変レイヤー機能を選択します。

これを押すことで下記のようなポップアップが表示されます。

アダプティブを押すことで自動で積層ピッチが調整されます。

このように赤いところは積層が目立ちにくいため積層ピッチを大きくして造形し、
緑~白は細かなピッチで造形されます。
このように造形することで、積層痕を見えづらくしながらも、造形時間が長くなりにくいです。

この設定については後日より詳しくご紹介します。

③積層が目立ちにくい色や材料を選ぶ

積層ピッチは同じでも、使用する材料を変えることで積層が目立ちにくくすることができます。
この内容に関しては以前のブログで紹介しました。
詳しくはこちらをご覧ください。

④表面を紙やすりで加工する

最後の方法が、モデルの表面を紙やすりなどを使用して加工することです。
モデルの表面を研磨することで、積層痕が消え、とても滑らかな表面にすることができます

研磨前

研磨後

このように研磨することで積層痕を消すことができます。

まとめ

今回は積層痕を見えなくする方法を4つご紹介しました。
用途やモデルの形状に応じてこれらを活用することで、キレイなモデルを作成できると思います。


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