私は以前のブログで、分割造形をする際に役立つ機能としてモデルをカットして、カットした面にピンを作成する方法についてご紹介させていただきました。
今回のブログでは、実際にこちらの機能を使用してモデルを造形し、
本当にコネクタとして活用できるのかやってみました。
ピンが実際に使えるのか検証!
まずは、どれくらいのクリアランスが必要になるかを確かめるために、
クリアランスの設定を0にした状態で印刷してみます。
その後、完成したものを測定してどれくらいのクリアランスが必要か確認し、
実際に造形したいと思います。
今回用意したデータは非常にシンプルなブロックの形状です。
このデータを半分に分割してコネクタを作成しました。
ピンのサイズ
コネクタ径 : 5mm
コネクタ高さ : 3mm
クリアランス : 0mm

造形条件)
材料 : PLA
ノズル温度 : 210℃
ノズル径 : 0.6mm
積層ピッチ : 0.3mm
造形速度 : 120mm/s
造形時間 : 約2時間
完成したモデルがこちらです。


きれいに造形することができましたが、
やはりクリアランス0mmで造形するとピンを穴に差し込むことはできませんでした。
そこで、早速ノギスを使ってコネクタの径をそれぞれ測定しました。
その結果、ピンの方はほとんど設定値通りの5mmだったのに対して、穴の径が約4.7mmとおおよそ0.3mm程度の収縮があることがわかりました。
そこで、次に作成するデータはクリアランスとして、0.3mm設けました。
また、造形時間を短縮するために、モデルの高さを半分にしました。
造形時間は約1時間になりました。

この設定で実際にスライスしてみると、

このように、明らかにピンの大きさに対して穴径が大きくなっていることがわかります。
さっそくこちらを造形していきます。
しっかりはめ込みできるのか?
モデルが無事に完成しました!

早速はめ込んでみると…。
スルッとはいかず、多少の引っ掛かりとともに少しずつ押し込むことで、
しっかりとはめ込むことができました。
本当にぴったりのため、一度差し込むと取り外すのは難しそうです。

まとめ
今回は、PrusaSlicerの機能として用意されているコネクタ作成の機能を実際に使用して、
モデルをちゃんと接続することができるのか確認してみました。
単純に面でカットした場合、モデルを張り合わせる際の位置合わせが難しいため、
このように簡単にコネクタを作成できるのは非常に便利だと思いました!
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