今回は、3Dプリンターでネジを作ることができるのか、検証した結果をご紹介したいと思います。
3Dプリンタで作成したねじについて
まず、FDM方式の3Dプリンタを使用してネジを作成することができるのか、
ということについてですが、
「作成することは可能です。」
しかし、一般的に販売されている金属性のねじと同じように使用できるわけではありません。
3Dプリンタでネジを作成するメリットとデメリットについて
3Dプリンタで作成するメリット
●簡単に作成することができる
●自由な形状を作成できる
反対にデメリットは
●強度が弱いこと
●精度が低いこと
があります。
そのため、市販のものと同じ使い方で使用することはできません。
また、FDM方式の仕組み上、使用しているノズル径より細かい形状は再現ができないため、
小径ネジの作成も難しいです。
実際に作ってみる。
強度を考慮する場合、積層方向は水平にプリントを行う方が良いと思いますが、
水平で造形を行うとサポート材が必要となるため、品質や精度に影響を与えることが考えられます。
そのため、今回は垂直に立てた状態でプリントを行うことにしました。
造形条件
●材料 : PLA
●ノズル径 : 0.4mm
●積層ピッチ : 0.2mm
●インフィル充填率 : 20%
●雄ネジ・雌ネジピッチ : 4mm
●雄ネジ呼び径 : 20mm / 雌ネジ呼び径 : 20.6mm
今回は、樹脂が収縮してしまうため、呼び径を全く同じではなく、
雌ネジ側を0.6mm大きくしてプリントしてみました。
完成したモデル
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造形は非常にキレイに完了しました。
実際にナットに通してみても非常に滑らかに動きます。
このように、形状や大きさに制限はありますが、FDM方式3Dプリンタでもネジを作成することができます。
まとめ
今回、垂直に配置して造形を行いましたが、非常になめらかなネジを作成することができました。
この結果から水平に配置し、サポートが必要になる積層方向のネジの場合どうなるのか、
別のブログを作成して、検証したいと思いました。
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