私は前回のブログで、3Dプリントしたモデルをくっつける際に接着剤を使用した場合、
どのような結果になるのかを確認するべく、
まずは、PLAを使用して球のデータを分割造形する工程までをご紹介させていただきました。
詳しくは前回のブログをご覧ください!

今回のブログでは、前回造形したモデルを実際に3種類の接着剤で貼り付けて、
しっかりとくっつくのか、検証した結果をご紹介したいと思います。

用意した接着剤について

今回、用意した接着剤は3種類です。

1つ目が、瞬間接着剤(アロンアルファ)です。
多くの方が一度は使用したことがあると思います。
硬質プラスチックや金属、合成ゴムなどの接着向けです。
今回の使用用途にぴったりの接着剤です。

2つ目が、二液で硬化するエポキシ系の接着剤です。
用途としては、金属やガラス、陶磁器、木材等が記載されています。
プラスチックの表記がありませんが、接着できないものの一覧には含まれていませんでしたので、
こちらを使用してみたいと思います。

3つ目は、ゴムのりを用意しました。
主成分に天然ゴムや合成ゴムを使用した、ゴム溶剤型の接着剤です。
使用用途は、主に革製品やゴム製品などによく使用されるものです。

ゴムのりはプラスチックには本来あまり向いていませんが、
使用用途が異なる接着剤の場合、どのようになるのか気になったため、こちらを用意してみました。

瞬間接着剤の場合

接着面のごみや汚れをふき取った後、塗布していきます。
今回は片面にのみ、塗布しました

しっかりと面でくっつくように、多めに塗あり、貼り合わせて10分ほど圧力を抑えて固定します。

その後、2時間程度放置しました。

その結果、

しっかりと硬化し、触れる程度ではまったく問題ないくらいくっつきました。

ためしに、力を入れてはがそうとしてみました。

かなり力をいれてやってみましたが、まったくはがせそうにありません。

瞬間接着剤で貼り付けることで、十分な接着強度を得られることがわかりました。

2液性の接着剤の場合

次は2液性のエポキシ系の接着剤を試します。

2つの溶剤をしっかりと混ぜた後、
こちらも片面にのみ接着剤を塗布しました。

塗布中の様子

こちらも同様に塗布後圧力をかけて10分程度固定したあと、2時間程度放置しました。

説明書では、実用強度に達するまでに約10分とありますので、しっかり硬化していると思います。
さっそく、先ほどと同様に力を加えて二つをはがそうとしてみました。

こちらもかなり力を加えたものの、ビクともせず、しっかりと接着されました。

ゴム系の接着剤の場合

最後にゴムのりで検証します。

こちらはモデルの両面に塗った後、しばらく乾かして乾燥した状態で二つを貼り合わせ、
圧力をかけて20分ほど固定しました。
その後2時間程度、放置しました。

今回用意した中で唯一、プラスチック向けではない接着剤であったため、
くっつくかどうか心配でしたが、
力をかけない状態だと他の接着剤と変わらず、きれいに接着されました。

さっそく力をいれてはがしてみると、

横方向からスライドするように力をいれると、べりっとはがれてしまいました。
はがれたあとの接着面には、ゴムのような塊が見られます。

大きく力がかからない用途であれば大丈夫かもしれませんが、
力がかかるような場所を接着する場合には、ゴム系の接着剤だと不向きだと思います。

まとめ

今回は、PLAで作った3Dプリントモデルを性質の異なる3種類の接着剤で固定してみました。
プラスチック用と書かれた瞬間接着剤やエポキシ系の接着剤を使用すると、ある程度力をいれてもはがれず強力に接着されました。
材質が変わると結果も異なる可能性があるため、
こんな材料の場合も見てみたいなどご意見がありましたら、気軽にコメントください!


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