Peel3は最適なスキャン距離でスキャンができるように、2つの機能が用意されています。
①画面上に3色のカラーで表示され、適正な距離が一目で分かるようになっている
②適正距離でない場合、振動でお知らせされる
今回は実際に、その適正距離はどれくらいなのか測定しながらスキャンしてみたいと思います。
Peel3のスキャン時の適正距離を測定!
今回は下記のモデルを測定していきます。
スキャンする面は下記の赤印の部分とします。
peel3の被写界深度は300mmのため、今回は300mm離れた位置から測定を開始し、徐々に近づいてスキャンしていきたいと思います。
被写界深度とは
3Dスキャナーが正確に対象物を読み取ることができる、カメラからの距離の範囲を指します。
この範囲内にある物体は、ピントが合っており、形状や表面の情報を正確にスキャンできます。
距離が近すぎたり遠すぎたりすると、ピントが合わなくなり、スキャンの精度が低下します。

スキャン時の設定

今回は上記の設定でスキャンを行いました。
300mm

非常にわかりやすい結果になりました。
スキャナから300mmの位置である、側面部分は緑線(適正範囲)でスキャンできていますが、
それより向こう側の形状が青線(モデルと離れすぎている状態)になっていることがわかります。
つまり、300mm以上はpeel3のスキャンの適正範囲から外れてしまうことがわかりました。
また、スキャン範囲の多くが適正距離ではないため、この時、スキャナ本体は振動しています。
250mm

次に50mm近づいて250mmから同様に測定しました。
すると正面の部分は緑線の適正範囲のままで、300mmの時は適性距離から外れていた
一部が適正範囲内に収まったことがわかります。
200mm

次はさらに50mm近づいてスキャンしましたが、先ほどと同様にさらに奥側に適正範囲が広がりました。
150mm

次に150mmまで近づいて同様にスキャンを行うと、ここで結果が大きく変化しました。
距離の基準としていた手前の部分が赤線(ワークと近すぎる状態)になりました。
まとめ
検証によって、peel3のスキャンの適正距離はおおよそモデルから200~300mm離れた位置であるということがわかりました。
スキャンする際にはこの距離を保ってスキャンすることで最も品質の高いデータが取得できます。
今回は実際に適性距離がどれくらいなのか調べてみましたが、
peel3を運用するときはこれらの距離を実際に知らなくても、適正距離がわかりやすいように設計されているためとても便利だと思いました。
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