先日のブログにて、クロスラインレーザーと平行ラインレーザーでそれぞれスキャンしたデータを
結合(マージ)し、それぞれのメリットを活かしたスキャンデータを作成しました。
詳しくは下記ページ内よりご覧ください。
今回は、異なる光源である、NIRとブルーレーザーの特徴を活かしてスキャンを行い、それらのデータを結合することができるのか試してみます。
このスキャン方法のメリットはターゲットマーカーの使用量を減らすことができることです。
NIRは特徴形状から位置合わせを行うことができるため、ターゲットマーカーなしでスキャンできます。
対してブルーレーザーはターゲットマーカーを必要とするものの、エッジなどの細部の表現には非常にすぐれています。そのため、全体をNIRによってターゲットマーカーを貼らずに大まかにスキャンし、
細かい部分の周辺にのみターゲットマーカーを張り付けて、スキャンをするといった運用が可能になります。
NIRとブルーレーザーを組み合わせてスキャンする
では、早速実際にどのようなデータになるのかやってみます。
最初はターゲットマーカーを貼らずにスキャンを行います。
モードの切り替えは

開始直後の画面から選択します。
今回NIR(赤外線モード)を使用するため、赤外線モードを選択し、

特徴形状からスキャンできる設定にしました。
今回スキャンを行うモデルは下記のワークです。

この形状は特徴形状が少なく、位置合わせが難しくなるため、
下記の画像のように特徴形状を意図的にモデルにつけてスキャンを行いました。

後からこの部分のデータを除去し、穴埋めを行うことで、きれいにスキャンすることができます。
このようにしてスキャンできたデータがこちらです。

次にスキャンの追加を行い、今度はブルーレーザーでスキャンを行います。
今回は細かい形状を取得するのが得意な平行ラインモードを使用します。
細かくスキャンを行いたい穴の付近にのみターゲットマーカーを貼りつけました。

完成したデータがこちらです。

明らかに穴の部分の形状がはっきりと再現できていることがわかります。
次に,この2つのデータをマージします。
今回は、自動の機能を活用してマージを行いました。
こうして完成したモデルがこちらです。

このように、異なるの光源でスキャンしたデータでもマージを行うことができました。
まとめ
今回はNIR(赤外線)とブルーレーザーで取得したデータの結合を行いました。
このようにお互いの特徴を活かした組み合わせでスキャンすることで効率的かつ高品質なスキャンデータを作成することができます。
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