私はこれまで、Creality Raptor Proを使って様々なモデルをスキャンしてきました。
今回は、そんなRaptor Proと、同じくCreality社が提供している3DプリンタK2 Plus Comboを使って、
3Dスキャンしたデータを3Dプリントしてみたいと思います。
3DスキャンしてSTLデータを作成する
まずは、モデルをスキャンしてデータを作成します。
今回、スキャンモデルはこちらです。


マグカップ用のふたです。
3Dスキャンしたデータを3Dプリントすることで、全く同じモデルを複製してみます。
スキャンする
まずは、上記のモデルをスキャンします。
3Dプリンタでプリントするためには、全面をスキャンする必要があります。
そのため、ふたを立てた状態で固定し、スキャンを行います。
その後、固定する角度を変えて再度スキャンを行います。
これは、固定している部分のデータが取得できていないため、角度を変えてスキャンすることでその部分を取得するためです。

今回は小さいモデルのため、ワークには小さいターゲットマーカを表面に張り付けました。
また、後工程で位置合わせに使用するために表面に特徴形状を張り付けてスキャンを行いました。

同様に固定する角度を変えて合計3回スキャンを行いました
STLデータを作成する
スキャンができたら、このデータをSTLにするための、後処理を行っていきます。
まずは、スキャン時に固定のために使用していた仮止め用粘土接着剤を除去します。
このとき、ある程度大胆に削除して大丈夫です。あとでこれらのデータを結合することで、
削除した部分を補填できます。
不要な部分を削除したデータがこちらです。



次に3つのモデルをマージします。
表面と裏面を選択しマージします。
今回の形状は特徴形状が少ないため、自動マージ機能が使用できません。
そのため、マージのモードを手動に切り替えて、
それぞれの共通のポイントを選ぶことでマージを行います。
このときに、スキャン時にモデルに貼り付けておいた特徴形状が役立ちます。

機能のマージでは2つのスキャンデータの共通する形状を3点ずつ選択します。
その3点を合わせるようにして位置合わせが行われます。

それぞれ同じ形状の部分に紫と緑の点が打たれています。
スタートを押すことでマージされます。

同じ工程を再度行って3つのデータをマージしたデータがこちらです。


次に位置合わせとして表面に貼り付けていた目印などを削除し、穴埋めを行います。
穴埋めの方法についてはこちらのブログをご確認ください。

こうして、不要な形状を削除し、完成したデータがこちらです。


最後に、画面右下にある共有ボタンからCrealityのログマークを押すと、


このように、作成したデータは専用スライスソフト「Creality Print」に送られます。
また、エクスポートを押すことでSTL形式で書き出しすることもできます。

まとめ
今回は3Dスキャンしたデータを3Dプリントするためのデータを作成の工程についてご紹介させていただきました。
実際に3Dプリントする工程については、3Dプリンタに関することを紹介しているブログにて、近日公開させていただきますので、下記のリンク先からご覧ください。
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