私は前回のブログでCreality Raptor Proを使用してスキャンしたデータをリバースモデリング用ソフトウェア「QuickSurface」に取り込み、モデリングをする工程についてご紹介しました。

今回は、前回の続きから、リバースモデリングの工程についてご紹介していきたいと思います。
まだご覧になっていない方は、ぜひそちらからご確認ください!

今回のモデルの形状について

今回のモデルは大きく分けて2つの形状でできています。

1つ目が回転形状で作成できる円筒状の形状です。
このモデルの場合、①(青線)の部分がそれに該当します。

2つ目が六角形の部分です。

この2つを作成し、組み合わせれば、今回の形状をモデリングすることができます。
モデリングの方法については他にもたくさんあります。
あくまで私が今回行った一例として、ご紹介したいと思います。

①回転形状部分を作成する

まずは全体の形となる回転形状の部分を作成していきます。

回転形状の場合、断面さえ取得できればあとは回転させることで
全体のモデリングを行うことができます。

まずは、2Dスケッチの機能を使用してスキャンデータの断面の輪郭を取得します。

画面上の2Dスケッチをクリックします。

するとXY軸と中心点を通る面が作成されます。
今の設定の場合、原点+XY軸の面が選択されている状態のため原点とY軸、Z軸を通る平面にします。

すると

このように面と接触する部分の断面が取得されます。
このまま「作成」を押すと、スケッチの編集画面が表示されます。

スケッチをしていきますが、この際、片側だけで大丈夫です。

私の場合は、別の工程でフィレットの機能を使用して細かな角部分の丸みは再現しようと思います。
そのため、まずはおおよその形状を作成していきたいと思います。

プリミティブの作成から線のフィットを選択します。

まずは、断面の中の直線部分のみを選択していきます。
すると自動で点群に沿う用に直線が書かれます。

このように、断面の中から直線部分だけを選択しました。

次に円弧のフィットを選択します。

先ほどの直線を選択した時と同じように断面のラインの中から円弧部分だけを選択していきます。

このように円弧部分だけを選択してきます。

これで、

このように断面のラインの直線部分と円弧部分をすべて選択することができました。

今の状態だと、先ほど書いた直線と円弧の線が離れてしまっていますが、
回転して作成する際に閉じた輪郭線でなければ、作成することができませんので、
それぞれの隣り合う線をつなげていきます。
この時、拘束をかけながらできるだけ断面のラインに沿う用につなげていきます。

まずは直線からつなげていきます。

このように直線の端を選択した状態で、上のラインの角と接触するようにします。
このとき、横の直線と縦の直線が垂直になるようにします。

また、角の部分はあと工程で作成しますので、一旦は直線でつないでしまって大丈夫です。
同じようにして、直線同士をつないでいきます。

次に、うまくスキャンが出来ていなかった部分を修正します。
今回の場合は下図右側のように白い点群がはがれてしまったような状態になっています。
そこで、作成の線の機能を使って、上側の端点と下側の端の点をつなぐようにして直線を作成しました。

次に、直線と円弧をつないでいきます。ことに正接拘束を使って接続していきます。

正接で拘束することで作成したラインが動いてしまいますが、
気にせず上から順番に正接で拘束していきます。
ずれたラインは別の場所をつなぐ際に、
断面の点にできるだけ沿うようにしてスケッチしてきます。

全てのラインがつなげると、

このように正しくラインがつながると内側が青色になります。

最後に、回転軸となるラインを作成しておきます。

原点から垂直な直線を作成します。

作成するラインの長さは適当で大丈夫です。

このようなスケッチ断面と回転軸を書くことができたら、

画面上のCADの機能から回転を選択します。

このようなポップアップが表示されたら、先ほどスケッチで作成した回転軸をクリックします。

するとこのように、全体の形状を再現することができました。

まとめ

今回は①のモデリングをしてみました。
あとは②の六角形の部分を作成すれば完成です。今回、ざっくりとモデリングした角丸の部分にフィレットを作成する工程で完了です。
次回は完成の工程までをご紹介したいと思います。


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