3Dスキャナで取得した3Dデータは様々な用途で活用されています。

例えば、手作りで作成したモデルをスキャンし、リバースエンジニアリングすることで3DCADデータにすることができます。
また、クルマやバイク用品のような既存の製品に対して、3Dスキャンデータをベースにカスタムパーツを作成することもできます。

カスタムパーツはメーカー純正部品が手に入らない場合や、オリジナル部品を作りたい場合などに効果的です。

今回のブログでは、実際のモデルをスキャンしてパーツを製作する過程についてご紹介していきたいと思います。

カスタムパーツを作成するモデル

今回は、既存の製品に取り付けるためのカスタムパーツを作成していきます。
作成するのは下記のマウスの追加パーツです。
私は普段このマウスで作業を行っていますが、手を置く部分のサイズが小さく操作性が良くないと感じています。

そこで、私の手の大きさに合うように延長するようなカスタムパーツを作成してみたいと思います。

3Dスキャン→3Dデータの取得

まずはマウスの全体の形状を取得します。
テーブルにターゲットマーカを貼り付けてスキャンを行います。

ここまでは普段通りスキャンすればOKです。

この角度からのスキャンでは、テーブルと接触しているマウスの底面をスキャンすることはできません。

そこで「追加でスキャンする」機能を使用します。
このボタンを押すことで追加で別の角度からのデータをスキャンすることができます。
このとき、ターゲットマーカの情報は残ったままになっており、次のスキャンでも共通のものとして認識されます。

これでマウスの全体のデータを取得することができました。

各スキャンの後、余分な部分をメッシュから取り除く必要があります。

スキャンの際に映り込んでしまったテーブルや周囲のものなどを削除します。

削除したい場所(テーブル)を3点選択することで、作成した面よりも下にある要素を削除できます。(上記画像の赤色部分)

その後、2つのスキャンデータを結合(マージ)します。

今回は、すべての面がキレイにスキャンすることができたため、
形状から自動で位置合わせする機能を使用しました。

最後にデータの穴埋めなどの修正を行い、STLデータとしてエクスポートしました。
データの修正方法についてはこちらで詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください。

予告

次回のブログでは、今回作成したSTLデータを3DCADの「Rhinoceros」に取り込み、
実際にモデリングを行う流れについてご紹介したいと思います。


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