3Dプリントを行う上で、ぜひ活用してほしい機能の1つであるスカート。
今回は、このスカート機能についてどのようなメリットがあるのかご紹介したいと思います。

スカートとは?

スカートとは、造形前にモデルとは関係ない位置で試し書きを行う機能のことです。
スライスソフト上で指定した回数分、造形物の周りを周るようにして試し書きを行います。

緑のライン

メリット

造形開始時に、フィラメントの空打ちを防ぐことができる

いきなり造形が始まってしまうと一時的にフィラメントがでてこず、モデルがかけてしまうことを防ぐことができます。

なぜ材料が出てこなくなるのか?

造形後、すぐにフィラメントがでなくなってしまう理由は、
ノズルの内部にフィラメントが無いためです。
そのため、新しく押し出されたフィラメントがでてくるまで材料がでなくなります。

フィラメントが無くなる原因は、造形前にあります。
通常、3Dプリントを行う際に、データを読み込むと設定に応じてノズルやテーブルなどが昇温され、設定値に達した際に造形が開始されます。

この時、ノズルの昇温が先に完了した場合や、テーブルの昇温が完了するまでノズルは加熱された状態で待機することになります。
また、同時に加熱が終わっても、造形がスタートするまでの原点復帰の動作の途中などでも材料が垂れでてしまうこともあります。
このように、ノズルの昇温から造形開始までの待機中に、ノズル内部のフィラメントが溶かされ、垂れ落ちてきてしまうからです。

そのため、スカートで事前に試し書きをしておくことで、ノズルから溶けて無くなってしまっても造形が始まる前には問題なく吐出されるようになります。

スカートの設定について

スカートの設定は「プリント設定」の中のスカートとブリムに用意されています。

ループ数は1回ではなく2回がオススメです。
造形するモデルが大きい場合は大丈夫ですが、小さい場合、1周では材料が出ない場合があるためです。

ラフトやブリムとの違い

同じような役割を持つとして紹介されることがある機能にラフトやブリムがありますが、
スカートはこれらとは違い、反りを防ぐ効果はありません。
しかし、空打ちを防ぐ機能としては、使うフィラメントの量が非常に少なく、また造形に時間もかかりません。

まとめ

スカートは、造形開始時の空打ちを防止するために最適な機能です。
どんな造形でも役に立つ機能なので、ぜひ有効活用してください。


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