私はこれまで、サポートに関する内容についてたくさんご紹介してきました。

そんな私が普段3Dプリンタを使って作業しているなかで、
サポートが取れないというお悩みを良く聞きます。

そのために、モデルの形状を変更したり、サポートが立たないように造形するなどの対策が取られる場合もありますが、本来3Dプリンタは自由な形状が作れることがメリットです。

そこで、今回はサポートを剥がしやすくするためには、
どの設定を調整すればよいのかご紹介したいと思います。

①射出率の調整

造形中の材料の射出量が多すぎる場合、
必要以上にモデルとサポートがくっついてしまう原因になります。
そのため、今の設定より少しだけ減らしてみてください。
使用するマシンによって、適切な量は異なります。

PrusaSlicerの場合、フィラメント設定の中に用意されています。

デフォルトの値では1に設定されています。
こちらを少しずつ減らしてみてください。

ただし、極端に減らしてしまうと今度は材料が足りず、スカスカのモデルができますので、
調整をする際は少しずつ変更して下さい。

②サポートの形状

次に見て欲しいのがサポート材の形状です。
PrusaSlicerでは合計3種類のサポートが用意されていますが、
オススメは直線的です。


ハニカムなどの設定は非常に頑丈な反面、
この形状は工具や手が差し込みにくく、サポートの取り外しが非常に面倒になります。

ハニカム
直線的

③サポートのパターンの間隔

パターンの間隔も非常に重要な設定です。

中空部分をしっかりと支えるには細かい方が適していますが、
その反面、サポートの密度が高くなるため、モデルと接触する部分が増えてしまい、
取り外しが大変になります。
そのため、こちらもしっかりと支えることができる適切な距離を見つけることが重要です。

1mmの場合
2.5mmの場合

また、「サポートの周りに覆いを付ける」という設定項目がありますが、こちらもサポートは頑丈になりますが、サポートが剥がしにくくなりますので、OFFがオススメです。

OFFの場合
ONの場合

④モデルとサポートの隙間の調整

最後の設定がモデルとサポートの隙間の設定です

こちらの設定が最も影響を当たる部分だと思います。

同じ材料を使って造形するのに、なぜサポートがモデルとくっついておらず、剥がすことができるのかというと造形時に隙間を空けているからです。
この隙間の大きさによって取り外しやすさが大きく変化します。

そのため、隙間をつめすぎないように注意してください。

こちらの内容に関しては以前のブログでも検証しましたので、
詳しくはそちらを見てください!

まとめ

今回は、サポートが簡単に剥がせない場合に
確認してほしい設定についてご紹介させていただきました。

適切なサポートの設定を行い、サポートを気にすることなく、
3Dプリンタでより自由な形状を作ってみてください!


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