3D空間内の位置関係を追従する高精度モニタリングモジュール

Dynamic Trackingは、高精度のハンディ型のスキャナと光学式トラッカー「C‐Track」を組み合わせて使用することで、3D空間内における複数のオブジェクトの位置や変位を自動追尾できるようにするソフトウェアモジュールです。計測中に対象物や測定装置が動いても、正確な位置情報をリアルタイムで追跡し続けることができ、ポータブル3Dスキャナーや自動化システムを活用しながらも精密な位置制御・測定を可能にします。
検査の自動化による作業時間削減効果の向上や、従来のCMMでは不可能だった大型ワークの現場測定、ライン生産の位置決めエラー検出、経年変化による検査機器の歪みの監視など、様々な分野で利用することが可能です。
「位置関係の追従」を活用した様々な用途

ワークの全方向のスキャンを可能に
通常の3Dスキャンにおいてはテーブルなどにスキャン対象(ワーク)を固定しスキャンするのが一般的です。ワークの裏面をスキャンする場合などは、表裏のデータにズレが生じ、位置合わせ作業が必要になることがあります。
Dynamic Trackingでは、ワークに複数種のターゲットマーカを貼付することで、その変位が認識され、ワークを動かしてもスキャンデータの位置ズレが発生しません。そのため、ワークの固定や向きを気にせず全方位からスキャンを行いデータ化することが可能です。

ラインで流れている部品などのリアルタイムスキャン
Dynamic Trackingであればスキャン対象の動きに対応できるため、コンベア上を移動する際の振動や作業にともなう製品位置のズレなどにも対応することができます。製造ライン上でスキャンを行うことで品質管理・トレーサビリティ・生産効率向上を図ることが可能です。
製造中の部品や製品の形状をリアルタイムで測定・検査したり寸法公差や歪み・変形などを即座に把握し、不良の発生を防止したりすることが可能です。

ロボットアームを組み込んだ製造ライン監視
ロボットの動作確認や各種ロボットの校正、製造ラインや工作機械の位置決め誤差の検出、現場での校正・評価に加え、リアルタイムな軌道補正や組立工程の電子制御ガイダンス、複雑な3D組立プロセスの監視など、幅広い製造現場で活用されています。また、検査治具などの機器が経年により生じる歪みも補正可能で、長期にわたり高精度な運用を支援します。

広範囲・大型ワークの複数部位の一貫測定
大型ワークに対してもターゲットを複数貼付することでC‐Trackが常にそれらのターゲットを視認し、スキャン中も座標系が固定されます。C‐Trackは最大16.6mまで測定可能。さらに大きなワークであってもセクション分割することで効率的にスキャンが可能なため、航空機や鉄道車両、圧力タンクなどのエネルギー設備、造船など広範囲の分野で利用されています。組み立て制御や変形監視(翼、着陸装置、車輪)などスケールが大きく、把握が困難なものも安定して測定することが可能です。

自動車などの動的測定
高速かつ高精度に動的な物体の3D位置変化をトラッキングできるため、自動車等の追突時などの衝突挙動を測定解析することが可能です。研究機関や自動車メーカーの衝突試験・安全性評価などで活用されています。
C-Trackは最大6600Hzのフレームレートでデータ取得可能で、クラッシュのわずか数秒間でき起きる瞬間的な変位・速度・加速度等を高精度に取得することが可能です。
C-Track™シリーズスペック表
技術仕様 | C-Track™ | C-Track™|Elite |
---|---|---|
測定容積 | 9.1 m3 - 16.6 m3 | 9.1 m3 - 16.6 m3 |
測定レート(リフレクター / 秒) | 最高 6,600 | 最高 6,600 |
再現性 | 0.013 mm - 0.020 mm | 0.010 mm - 0.015 mm |
容積精度 | 0.068 mm - 0.100 mm | 0.050 mm - 0.075 mm |
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